落ち着きがない
子どもが落ち着かないと周りの目もあって親御さんはついつい注意したくなります。一方の子どもさんは注意に慣れてくる(麻痺が生じる)ので注意がどんどん厳しいほうにエスカレートしてしまいがちです。子どもさん自身の「気質的」な落ち着きなさもあるかもしれませんが、対人関係の中での不安から生じる「心理的」な落ち着きのなさをもありそうです。
人間は不安に晒された時に落ち着きがない状況になります。どのような状況や刺激が子どもさんを不安にさせているのかを考えることが必要でしょう。
近年、ADHDという診断が多く見られるようになりました。日本人というほぼ単一民族で突然に特定疾患が増えるということは考えにくく、ADHDが増えたのではなくADHDと診断する医者が増えたに過ぎません。
クライアントとしては診断がつくことは安心することでもありますが、今の日本の医療状況では診断後の対処は薬物療法となります。
理念のところでも書きましたが、薬物療法は有用ではあります。ただ「落ち着きがない」という現在症のみからADHDと診断しての投薬には慎重であるべきと考えます。特に覚醒系の薬物の使用については個人的に反対しております。