カンシャク
学童期の男子によく見られ、親御さんは「ちょっとでも思うようにいかないとすぐにイライラして爆発します」と訴えられます。怒りの感情はそばにいる人に伝染しやすいので、子どもさんのイライラから始まって家族中がイライラする大変な状況になってしまいます。
思うようにいかないことは「ムカつく」ことでもありますが、「つらい」ことでもあります。この違いはなんでしょうか?怒りはそばに居る大人が理解してくれなくとも更に怒ることで自分を守れますが、辛さは周囲に理解されないとさらに傷ついてしまう感情です。
また、思うようにいかない事態が受け入れ難いと人は「ムカつく〜」と怒り、それを受けいれることができると「つらいな〜」というしんみりした気持ちになれます。
怒りのほうが一見強そうなのですが、悲しめることの方がより成熟した感情です。誇り高く一方で繊細さをもった男子に多く、一見強がっても叱られると傷つき、それでも傷つきを「つらさ」として訴えることできない子どもは結果として怒りの感情に支配されてしまいます。