自傷行為
リストカットなどの自傷行為はさまざまな状況で起こります。
イライラや悲しみをリセットするために人知れず切っている子ども。自分の心が傷ついていることを周りに分かってもらうために切ってそれを見せる子ども。ひどく傷ついた心を表すものとして常に身体のどこかに生々しい切り傷があることが必要な子ども。
その行為は、そこに至るまでの他者との関係によって解決手段が見つからなかった結果ともいえます。そうするしかなかった切なさが自傷行為にはあります。
ご家族にとっても子どものリストカットはまるで自らの身が切られるようなやりきれない思いにさせられるものでしょう。切りたい衝動を他者との間で共有しながら乗り越えるのは簡単ではありませんが、行きつ戻りつしながらでも地道に取り組むことで、切る行為に至る気持ちを言葉にのせてやりとりできることを目指します。